草野球で投手成績をつけていると、一度は気になるのが「防御率を何回で計算するのか」という問題です。
プロ野球を見ていると防御率は当たり前のように表示されていますが、草野球では7回制の試合も多くあります。
「7回制なんだから7回で計算する?」
「野球の防御率なんだから9回?」
どちらで記録すればいいのか迷ったことがあるチームもあるのではないでしょうか。
この記事では、一般的な防御率の計算方法と、7回制の草野球ではどう考えればいいのかを整理します。
そもそも防御率とは?
防御率は、投手が一定のイニングを投げたと仮定したときに、平均して何点の自責点を許すかを表す数字です。
日本プロ野球(NPB)では、次の式で計算されます。
防御率 = 自責点 × 9 ÷ 投球回
つまり、9イニング投げた場合に何点の自責点を許すペースなのかを表しています。
例えば、
- 投球回:5回
- 自責点:2
なら、
2 × 9 ÷ 5 = 3.60
となり、防御率は3.60です。
なぜ草野球では「7回?」という疑問が出る?
プロ野球は9回制ですが、草野球では7回制の大会やリーグもあります。
さらに実際の草野球では、
- 制限時間に到達した
- グラウンドの使用時間が終わった
- 大会規定によるコールドゲーム
などによって、7回まで到達せずに試合が終わることも珍しくありません。
そのため、
「1試合が基本7回なら、防御率も7回あたりで見た方がチームの感覚に合うのでは?」
という考え方が出てきます。
実際に、7回を基準として防御率を記録している草野球リーグもあります。
7回基準で計算するとどうなる?
7回を基準にする場合は、
防御率 = 自責点 × 7 ÷ 投球回
として計算します。
先ほどと同じ、
- 投球回:5回
- 自責点:2
という成績なら、
2 × 7 ÷ 5 = 2.80
です。
同じ投球内容でも、
| 基準 | 防御率 |
|---|---|
| 9回基準 | 3.60 |
| 7回基準 | 2.80 |
となります。
投手の内容が変わったわけではありません。
何イニングあたりの自責点として数字を表しているかが違うだけです。
結局、草野球では7回と9回どっちがいい?
ここには、すべての草野球チームに共通する一つの答えを決める必要はありません。
考え方としては、
9回基準
一般的な野球の防御率と同じ基準で見たい場合に分かりやすい方法です。
プロ野球などで普段見ている防御率とも感覚を合わせやすくなります。
7回基準
7回制を基本として活動しているチームなら、1試合あたりの失点ペースを感覚的に捉えやすくなります。
実際に7回基準を採用している草野球リーグもあります。
どちらを採用するにしても重要なのは、
同じチーム・同じランキングの中では同じ基準で比較すること
です。
ある投手だけ7回基準、別の投手は9回基準では、防御率をそのまま比較できません。
5回や6回で試合が終わったらどうする?
ここも草野球ではよくあるところです。
7回制の試合でも、毎回7回まで試合が進むとは限りません。
しかし、試合が6回で終わったからといって、その試合だけ防御率を6回基準へ変更する必要はありません。
チームで7回基準と決めているなら7回。
9回基準なら9回。
実際に何回まで試合をしたかではなく、防御率を何イニング換算で表示するかという基準を統一して計算します。
例えば7回基準のチームで4回1自責点なら、
1 × 7 ÷ 4 = 1.75
です。
「5回1/3」は5.1回ではない
防御率を自分で計算するときに注意したいのが投球回です。
野球で表示される、
5回1/3
は「5.1回」という小数ではありません。
1/3回は1アウト、2/3回は2アウトを意味します。
そのため計算上は、
- 5回0/3 = 15アウト
- 5回1/3 = 16アウト
- 5回2/3 = 17アウト
- 6回0/3 = 18アウト
と考えると分かりやすくなります。
防御率をExcelなどで自動計算するときも、5回1/3を単純に「5.1」として計算しないよう注意が必要です。
防御率に使うのは「失点」ではなく「自責点」
もう一つ間違えやすいのが、失点と自責点です。
防御率の計算に使うのは失点ではなく自責点です。
例えば守備のエラーなどが絡んで失点した場合、すべての失点がそのまま投手の自責点になるとは限りません。
そのため、
5回3失点=必ず自責点3
ではありません。
自責点の判定はプレー内容によって変わるため、防御率を正確に残したい場合は「失点」と「自責点」を分けて記録しておく必要があります。
My Successならチーム設定で7回換算・9回換算を選べる
草野球では、
「うちは7回制だから7回基準で見たい」
というチームもあれば、
「普段見慣れている9回基準で見たい」
というチームもあります。
草野球向け成績管理サービス My Success では、チーム設定の「防御率換算」で、7イニング換算・9イニング換算のどちらかを選べます。選んだ換算が、チームの防御率の表示にそろって使われます。
例えば5回2自責点なら、
- 7イニング換算:2.80
- 9イニング換算:3.60
です。
防御率は入力した投球回と自責点から計算されるので、途中で換算を変えても、成績を入力し直す必要はありません。
チームで普段使う基準を1つ決めて、その基準でシーズンを通して比べるのがおすすめです。
まとめ
草野球の防御率で迷ったら、まず覚えておきたいのは、
一般的な防御率は「自責点 × 9 ÷ 投球回」
ということです。
一方で、7回制の草野球では、
「自責点 × 7 ÷ 投球回」
として7回基準の防御率を見る方法もあります。
大切なのは、同じチーム内で基準を揃えて比較することです。
そして、試合が5回や6回で終わったからといって、そのたびに防御率の基準を変える必要はありません。
自分たちの草野球に合った基準で、シーズンを通して投手成績を残してみてください。
参考
- 日本野球機構(NPB)「記録の計算方法」
- 日本野球機構(NPB)「公認野球規則 9.00 記録に関する規則」(PDF)
- CUBE LEAGUE 草野球大会「大会概要」